Research研究テーマ
昨今の計算科学の進展とスーパーコンピュータの演算能力の向上は目覚ましく、量子力学に基づく第一原理計算により既知の材料を深く理解するだけでなく、全く新しい材料の存在やその機能を高い信頼性で予測することも可能になってきました。計算科学が材料の研究・開発において真に役立てる時代が到来し、大学や研究所だけでなく、企業においてもコンピュータシミュレーションが頻繁に利用されています。今後、その役割はますます重要になるはずです。当研究室の狙いは、このような「計算材料科学」に立脚して材料を探究すること、そして、これまでにない高機能材料を発見することです。さらに、計算材料科学とデータ科学を密接に連携させた「マテリアルズインフォマティクス」により、新材料の開拓を加速することを目指しています。
-
はじめに ― 計算材料科学とマテリアルズインフォマティクスに立脚した電子・エネルギー材料の開拓
量子力学の基本原理に基づいた「第一原理計算」を駆使して、電子デバイスや太陽電池などに使われる半導体材料、エネルギー材料、誘電体材料を対象に研究を展開しています。また、データ科学手法を融合させた「マテリアルズインフォマティクス」に基づいたデータ駆動での材料研究を進めています。
#001
-
計算科学・データ科学手法を駆使した新物質・新材料探索
計算科学とデータ科学の融合により、データ駆動で新物質・新材料の開拓を加速するとともに、物質・材料の俯瞰的な理解や設計・探索指針の構築を目指しています。そのためにハイスループット第一原理計算やin silico(計算機中)スクリーニング手法の開発と応用を進めています。
#002
-
材料特性の高精度・高速予測手法の開発と応用
無機材料の様々な基礎物性や表面、界面、点欠陥等の特性を高精度かつ高速に予測するための第一原理計算手法の開発を進めています。
#003
-
材料機能の起源となる格子欠陥の理論的探究
材料の機能の多くは完全な結晶ではなく、点欠陥、転位、界面等の格子欠陥に由来します。そこで、格子欠陥の構造や電子状態と材料機能との相関の解明を進めています。
#004